F様ご夫妻は、ジャム作りやボランティア活動を一緒になさる、とても仲のよいご夫妻。2005年に築19年のマンションをTimeless Livingでリフォームされました。お話を伺ったリビングルームは、白の漆喰の壁と天井、黒に近い焦げ茶色のフローリングにガラスのテーブル、黒い椅子を配したモダンなお部屋。ご主人がイギリス駐在中に惚れ込んで購入した銅版画の数々や奥様お気に入りのラリックの器などが飾られ、おふたりの趣味や美意識が感じられる素敵な空間でした。
- ──リフォームしようと思われた理由をお教えください。
ご主人様 新築のときに入居して19年が経って、全体が古くなっていたんですね。
奥様 カーペットだったので、ダニがいるんじゃないかって気になったりもしていました。
ご主人様 壁紙も古くなって少しはがれ気味で、そろそろリフォームかなと。
奥様 でも、まだまだきれいだから、もったいないんじゃないかとも言われたんですよ。
ご主人様 最初は床を木に変えて、壁紙をきれいにしてもらうくらいの考えだったんです。でも、Timeless Livingさんと話していく間に、どうしても直したいところがいくつかあることに気がつきまして。台所を対面式にしたいとか、使い勝手の悪い押し入れを変えたいとか。その頃、娘が結婚して部屋が一つ空いたので、間取りを変えて、夫婦それぞれが自分の部屋を持てるようにしたいと思ったこともあります。それで、すべて実現させるなら、フルスケルトンで全面リフォームだね、という話になりました。
奥様 大量のパンフレットを見ながら具体的な検討を始めたときに、化学のりなどの添加物が一切使われていない漆喰と無垢の木で造るリフォームの提案をされたんです。以前から化学物質のことは気になっていたので、「そんないいものがあるんですか?」って感激しました。ライフスタイルも無添加にこだわっているので、リフォームも無添加でできるなら何よりだと。
ご主人様 値段的にもそう変わらないし、いいじゃないか、ということで話が進みました。
- ──実際に暮らされてみて、無添加のフローリングや壁はいかがですか?
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奥様 私は、「カトリーヌ・メミ」(パリのインテリアブランド)のイメージで、濃い色の床にしたかったんですね。それで、無垢材を柿渋と紅殻で焦げ茶色にしたものをご提案いただいて、とても気に入ったんです。7年経って、いい色になりましたね。部分的に薄くなってはいますけど、私はそういうのが好きなので。まっさらじゃない方が、人が暮らしている感じがしますでしょう? カーペットのときよりゴミは目立ちますけど、その分しょっちゅうお掃除をしているので、健康上はいいような気がします。
ご主人様 漆喰の壁は、断熱材をしっかり入れてもらったこともあると思いますが、暖かいですね。
奥様 前よりも冷暖房をあまり使わなくなりましたね。ずっとつけていなくていいんです。それから、意外と汚れも目立ちません。静電気が起きないからゴミを引き寄せないらしいです。ビニールクロスは黄色っぽくなったりして、だんだん古びてきますが、漆喰の壁はそういうことがないのは嬉しいですね。それに、漆喰のお部屋にいると、とても安らぎますね。
- ──台所のリフォームポイントと現在の感想をお聞かせください。
ご主人様 対面型にして、ガスをIHに変え、つくりつけの大きな食器棚を設置してもらいました。リビングとの間の壁がなくなって、部屋が広くなりましたし、全体のバランスも気に入っています。
奥様 壁があったときは、急なお客さまのときにカーテン一つで全部隠せて便利でしたけどね(笑)。
ご主人様 でも、それだとつい乱雑になっちゃいますからね。
奥様 ガスは臭いが苦手だったので、この機会にIHにしました。IHはうっかりつけたままにしていても、1時間で自動的に消えるから安心です。また、ごくごく弱火にできるので、煮詰める料理にむいているんです。昨日も主人と一緒に4時間かけて金柑のジャムとシロップ煮を作ったんですよ。
ご主人様 うちではガスはお風呂だけになりましたね。
奥様 つくりつけの食器棚をお願いしたのは、ごちゃごちゃと物が散乱していないスッキリした部屋が理想で、できれば家具のない生活をしてみたかったからです。それでも少しは家具も置いてありますが、主人が「モデルルームみたいだったら、温かみがない」というので、これくらいでいいかなと思っています。
ご主人様 棚は震災の時もびくともしませんでしたね。